昔会社の後輩から「この人の本面白いよ」と貸してもらったのが島田荘司の御手洗潔シリーズの1冊だった。
最初に借りたタイトルはなんだったかもう憶えてないけれど、面白いと思って確か他にも何冊か借りた記憶がある。
その後、自分でも買い始めたから当然借りた本も購入しているはずなんだけど、やっぱりどれかよくわからない(^-^;;
島田荘司氏の執筆された本にはこの御手洗潔シリーズと、吉敷竹志シリーズがあるのだけど、吉敷シリーズの方はタイトルを見た瞬間に駄目!とずっと敬遠していたのだ。
「寝台特急「はやぶさ」1/60秒の壁」とか「出雲伝説7/8の殺人」…中を見もしないで、これは私の苦手な時刻表モノだわと勝手に判断してずっと読まずにいました。(ちなみに外国の小説も嫌い。カタカナ名を憶えきれないし、すぐ忘れてこの人誰だっけ?状態になるから)
ただ一冊だけ例外があって「飛鳥のガラスの靴」という本は、旅先で島田の新刊が出ている!と飛びついて買い、読んでみたら吉敷のものでガッカリした(笑)
シリーズものはその出自が描かれているものから読まないと登場人物の背景がわからん。買ったから読んだけど、よくわからないのでふーんって感じで、その後すぐ古本屋に売ってしまいました。
でもね、「龍臥亭事件」を読んだ時、最後にミチの正体が「加納通子」とあってアレ?と思ったんだよねえ。これって吉敷シリーズに出てきた吉敷刑事の別れた奥さんじゃないの?って。よく憶えてたなあ~自分。
そして、去年読んだ「龍臥亭幻想」に正真正銘吉敷竹志警部本人が登場して「ああ、これで二つのシリーズがリンクしたのねえ」と。
そんな訳で、俄かに吉敷シリーズにも興味が出て、先日都内に出かける際電車の中で読もうと「涙流れるままに」を買ったのでした。
筆者があとがきで「加納通子という女性の半生を書きたかった」と云っていた通り、この本は彼女の数奇に満ちた半生について書かれた本で、吉敷シリーズを読んでいる人には今まで謎めいた登場しかしていなかった「加納通子」のことがよーくわかって面白かったんじゃないかしらん。
私はそっちのシリーズを読んでいないから龍臥亭のサブストーリーとして読んだのだけど、十分に楽しめました。ちょっとエロな描写が多いのが玉に瑕だけど。
だけど…吉敷みたいな男っているのかしら?
確かに御手洗みたいな奇天烈で破天荒で、しかも実は頭が超良いという男は実際には存在し得ないって思うけど(笑)、吉敷はまた別の意味で現実世界にはこんな男はいないだろうって思っちゃいました。
別れた後も元奥さんをひたすら愛していて、彼女に降りかかった不幸の数々も全部ひっくるめてまだ愛していて…。
…女性側から見たらこんな寛大な男、いたらすごいって感じかな。
「龍臥亭幻想」で通子のことを「妻」と云っていたから、きっとその間の話も小説化されているんだろうな。ちょっと探してみようかなあ。
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